プラーク除去って、本当に出来ているの?
ブラッシングしたり、SRPしているけれど、細菌は十分除去できていないよ。細菌の大きさを1μm とすると歯肉の細胞は10μm 、歯ブラシの毛の太さは200μm位だ。
細菌の大きさを米粒大(5mm)に例えてみると、歯肉の細胞は缶ジュースの缶の直径(5cm)に相当し、歯ブラシの毛の太さは大型のコピー機の高さ(1m)に相当する。直径1mのナイロン毛で米粒を掃除しようって、普通は考えない。
プラークって細菌の塊でバイオフィルム状になっていると言う。お米を炊いた状態になっているのだろう。それをコピー機の大きさのナイロン毛で掃除しても効果は期待できない。
ブラッシングしても細菌は歯面に残ってしまう。だから、口腔内常在菌と共存しようよ。With oral bacteria.
歯肉出血を止めれば歯周炎は治まる
歯肉出血を止めれば、血液要求性のレッドコンプレックスと言われるものは休眠状態になってしまう。そうなるとP.g.による免疫抑制も避けられる。
歯肉出血がない状態になれば、歯周ポケット上皮の潰瘍も治っている。紡錘菌(大腸がんや食道がんと関連?)やらせん菌(アルツハイマー型認知症と関連?)の血中移行もなくなるはずだ。自然免疫力もアップできると思うよ(“Countermeasures against COVID-19 from the viewpoints of dental diseases: Strengthening innate immunity with the toothpick method of brushing” in J. Disaster Res., vol. 17 No.1, 2022.)。
歯肉出血さえ無くせば、国民の健康な生活の確保に貢献できる。BOPをゼロにまで持っていけたら素晴らしい。しかし、これが難しい。
ブラッシング指導とSRPの処置(病原体除去 : 上述の通り、これは無理)と比べて、「つまようじ法」は歯肉細胞の増殖を促し、1週間で有意差が出るほど歯肉出血を改善できる。
しかし、「つまようじ法」は誰でもできる方法ではない。この習得には3年くらいかかる。簡単には成果が確認できないのが欠点。