コラム

歯肉出血と胃潰瘍、十二指腸潰瘍

歯肉出血は潰瘍がある証拠

歯肉出血は歯周ポケットが破れていないと起こらない。上皮が破れていることを潰瘍と言う。胃潰瘍、十二指腸潰瘍と言われたらみんな医者に行くのに、歯肉出血では歯科医院になかなかいかない。何故だろう?

歯肉出血って当たり前?

歯科医院で歯肉出血の治療を勧めない?

歯肉出血はなかなか治らない?

歯肉出血は細胞を増やして治す

胃潰瘍や十二指腸潰瘍は制酸剤を飲んだり、傷をクリップで挟んだり、焼灼して治療する。

歯周ポケットの潰瘍は、歯肉の外側から歯ブラシの毛先を当てて刺激したら細胞が増えて、傷が治る。しかし、細胞が増えるのは歯ブラシの毛先が当たっている所に限られる。歯と歯の間の出血を治そうとしたら、毛先を歯と歯の間に入れるしかない。それが「つまようじ法」。

「つまようじ法」をやれば1週間で差が出るほど緩解する。

歯肉出血を止めるために今までやっていてることは、歯垢・歯石除去、根面滑沢化や普通のブラッシング指導である。これでは歯間部歯肉の細胞は増殖しない。「つまようじ法」をちゃんとやれば、1週間で有意差が出るほど歯肉出血が減る。歯周ポケットの潰瘍が治っていく。

歯肉出血が治れば、新生児の体重が220g(7.4%)回復したりしている。妊婦さんが禁煙するよりも効果的なようだ。